過去の不幸は既に乗り越えた
現在のインプラントの正当な評価を
このファイブロインテグレーション方式とオッセオインテグレーション方式は『理』だけで見るならば、前者にも十分に優位性を感じます。ただ、謙虚に成果だけを見つめればもっと早い段階でオッセオインテグレーション方式の優秀性を受止めることができたのかもしれません。
しかし、アジア人が欧米人よりも顎骨の骨量が少ないことなどが、日本におけるオッセオインテグレーション方式の普及に待ったをかける要因にもなり、非常に残念ながら、1970年代の日本では、ファイブロインテグレーション方式のデンタルインプラントが主流になってしまいました。
しかも不幸なことに、厚生省の許認可等の制度的な制約もなく、開業医がほとんど見よう見まねでブレードを埋入するような酷いありさまだったようです。管理も制約もない世界ですから、当然さらに悪辣な輩もいます。金儲け目的でさらにいい加減な手術をほどこすようなことも少なからずあったようです。
当然ながらこの時代のインプラントの成績は無残なものでした。
この頃の記憶が恐怖感だけを日本のデンタルインプラントに残してしまったように私は思えてなりません。
しかし、今では優秀な歯科医も沢山います。大学でもデンタルインプラントをカリキュラムに取り入れるようになってきたという話も耳にします。そもそも、もう当時の危険なデンタルインプラント治療はまず行われていないはずです。
既に時代は変わったのです。現在行われているデンタルインプラントへの正しい評価が正しく伝わるような時代に早くなって欲しいと心から願います。
